「新幹線のぞみ34号、台車破損(テロ攻撃未遂事件)」に関する「運輸安全委員会」調査報告書は真相を隠している(3)
2019-09-24


「事件の真相」 とは、走行中の新幹線 (ここでは、のぞみ34号) を脱線・転覆させるテロ攻撃事件 (未遂) を指します。

(取りあえずの結論3) 「最大の問題点」 は、台車枠を意図的に過剰切削した件です。

(取りあえずの結論4) 「最大に次ぐ、2番目の問題点」 は、新大阪駅で、床下点検を意識的に行わなかった件です。

−−−−−−−−−−

「取りあえずの結論3」 に関して、以下細かく述べます。

■ 台車枠を意図的に過剰切削。

「F: 調査報告書 (本編)」 の一部 (12ページ) を引用します。

(H: 引用)
※ 「原文にはない改行」 を加えています。
======================================
2.4.2.2 側ばり下板の板厚の状況

 側ばりの板厚は、設計上、公称厚さ8mmの鋼板を用い、曲げ加工後7mm以上と規定されている。

 本件亀裂の破面において側ばり下板の板厚を測定したところ、最も薄い箇所で4.7mmであった。(付図3のZ部)
======================================
(H: 引用、以上)


「H: 引用」 を見ると、以下のことが分ります(1)〜(4)。

(1) この 「台車枠 (側ばり)」 は、「公称厚さ8ミリ」 の鋼板を加工して製造する。

(2) 設計上、「加工後の板厚が、7ミリ以上」 と規定している。

(3) 換言すれば、設計上、「加工後の板厚が、7ミリより少なくてはいけない」 と規定していることになる。

(4) にもかかわらず、板厚の一番薄い部分が、4.7ミリしかなかった。

============

(参考)

上記の、「公称厚さ8ミリ」 とは、鋼材メーカーが 「この鋼板は、板厚が8ミリです」 と明示して製造販売していることを指します。

ところが、実際には、8ミリに対して、多少の製造誤差が生じます。

これは、正当な許容誤差です。

鋼材メーカー側が、この許容誤差 (最大値) を明示しているはずです。

購入側は、この許容誤差も認識した上で、この鋼板を素材として用いて設計・製造を行います。

そのため、「H: 引用」 では、「公称厚さ」 という表現をしています。

また、許容誤差まで考慮せず、板厚は8ミリとして扱っています。

「購入側」は、ここでは、「台車」 を設計・製造した 「川崎重工業 (下請け企業を含む)」 です。

============

「H: 引用」 を見ると、加工上の製作誤差など、さまざまな理由で、板厚が、結果的に8ミリより少なくなっても、7ミリは絶対に必要だと、分ります。

そのため、溶接作業で位置合わせのために、台車枠を切削する必要があっても、その切削量は 「1ミリ以内でなければならない」 と規定していることになります。
(8 − 7 = 1ミリ)。


続きを読む
戻る
[社会問題>支配]

コメント(全0件)


記事を書く
powered by ASAHIネット